米粉パンへのチャレンジと失敗の記録と考察です。
私がふすまパンを食べた後、息子(授乳期)の湿疹が悪化する気がしていました。小麦アレルギーではと考え(→結局別な食品のアレルギーでした。小児科での通院治療の経過)米粉パンを焼くことに。せっかくなので100%米粉、卵なし牛乳なし。グルテンフリーなパンをめざして…
今回は波里お米の粉を使用しています。同じ波里お米の粉の「パン用強力粉」も販売されていますが、そちらはグルテン配合されているためグルテンフリーをお考えの方には向きません。ご注意ください。
ホームベーカリーはHi-roseを使用しています。
米粉パン1回目
はい。初っ端からこれです。おう…あんまりにあんまりなのでひっくり返したままです。 ぺっちゃんこ。
パンじゃなくて米粉を練って焼いたものですねこれは。でも表面パリパリの中もちもちでしたよ!モッチモチ!
一応レシピは
- 米粉180g
- 水160g
- 塩3g
- オリゴ糖15g
- ココナッツオイル10g
- ドライイースト5g
です。
材料すべてをボウルに入れて混ぜ、ホームベーカリーの器に移して生地作りコース。あまり膨らんでいないので、更に発酵を期待して40℃で20分。ホームベーカリーに戻して焼きコース。 という手順で作りました。ぺちゃんこパンを見てみたい方は真似してみてください。
二回目:水分量を増やす
試作品第二号。
おお!少し膨らみました。少し。まだ練り米粉焼きって感じは拭えません、米粉パンとはこんなもんなんでしょうか…
前回と違うのは、まず水を210gのぬるま湯にしたこと。
- 米粉、塩、オリゴ糖、ドライイースト(材料内のぬるま湯で一部溶かしたもの)を混ぜる
- 残りのぬるま湯を入れてまた混ぜる
- しばらく混ぜたらココナッツオイルを入れてまた混ぜる。
- トロトロの生地になり、ホームベーカリーに入れて生地作りコース
- 少し膨らんでいるので、ガス抜きのためにスパチュラで混ぜ混ぜ
- 抜けたと思ったら二次発酵へ。30℃で30分
- 焼きコース
という感じでした。
三回目:増粘剤を使ってみる
今度はグアーガムとキサンタンガムを使ってみます。
- 米粉(180g)、塩(3g)、グアーガムとキサンタンガム(計小さじ1)を混ぜる
- オリゴ糖(15g)、ぬるま湯で溶かしたドライイースト(計100g)を入れて混ぜる
- ぬるま湯(240g)を入れて混ぜる
- ココナッツオイル(10g)
を入れて混ぜる
(こんなにゆるゆるの生地) ホームベーカリーへ入れ、米粉パンコースでスイッチオン
膨らんできたー
ん、へこんでいる…?
うーん、へこんでいる。
取り出したところ。真ん中がべっこーんと萎んでいます。完全に凹です。
でも、なかなかにフワフワです。食べた感じも今までで一番パンっぽい!表面もサクサクで美味しいです。成功には程遠いけど、それらしいものにはなりました。
しぼんだ原因はおそらく水分量の多さか過発酵したかでは?と思います。水分量は多めにしないと発酵で膨らみすらせず…過発酵原因の方が対処できそうで助かるんですが。また、全体的な小ささについては粉の量が少な目なので問題ないところです。 ある程度安定して作れるようになったらまた記事にしたい。
米粉パンに失敗する原因
パンが膨らむにはいくつかの条件が揃わないといけません。イースト菌が発酵しやすい環境、発酵して膨れやすい環境、それが潰れない環境を整えてあげる必要があります。
米粉パンに限らず、グルテンフリーパンはその点かなりハードルが上がります。なぜならグルテンの役割である 「伸び、それを維持する力」が圧倒的に足りない からです。普通の粉だけでは練っても伸びない、薄い膜になるくらいのびよーんできない。
どうしたら成功するのか
一番簡単に米粉パンを成功させるには、グルテン粉を入れてしまうのが手っ取り早いんですが…やはり目的はグルテンフリー。グルテンの代用品を使ったり、作り方を工夫するしかないんですが…そう簡単にいかない事はおわかりいただけたかと(笑)どうしても伸びを維持する力が弱く、ずっしりしたものになりがちです。
発酵を促す
パンが膨らむのはイースト菌(酵母菌)の発酵のおかげですから、その力を最大限発揮できるフィールドを用意してあげたい。イースト菌の発酵には 「温度」「時間」「糖」 が重要です。
活動しやすい温度は30℃前後なので、ぬるま湯で溶いて使ったりしますね。温度が低い冬場などは発酵時間を長く取って十分に膨らむのを待ちます。時間をかければ発酵は進むということです。そしてイースト菌は糖質を養分にして活動するので、多少の糖分(砂糖とかオリゴ糖)は入れておくべきと思います。
あと、イースト菌と塩は近くに置きすぎないように注意しましょう。イースト菌の活動を阻害してしまいます。
そして見落としがちなのがイースト菌の新鮮さ。古いイースト菌では活動しきれず、膨らめない場合があります。冷蔵・冷凍保存で1年以内のものを使いたいです。
グルテンの代用品を使う
代用品としては今回使った グアーガム、キサンタンガム等の粘性を高める食品添加物。片栗粉やタピオカ粉等のでんぷん質の粉を混ぜてみるなどの手法があります。どれも小麦パンほどの膨らみをもたせるのは難しいですが、補助として役に立つでしょう。
グアーガム、キサンタンガムは高価ですが、海外から直接買うと安いです。iHerbというサイトは完全に日本語対応しているのでよく利用します。購入時にTNP998と入れていただくと割引があります。
水を増やしてみる
試作三回目のように、水分量を増やすのも伸びを良くするためには一つの手です。が、やっぱり伸ばしてもそのまま固まらないのでつぶれちゃいましたね(^_^;)
ホームベーカリーを変えてみる?
今回の失敗ののち、ホームベーカリーを買い替えています。タイガーKBX-A100を購入したらとてもよかったという記事もあわせてどうぞ。
ミズホチカラという米粉パン向きの粉を使って焼きました(ミズホチカラの米粉パン記事)。膨らみが良く成功に近づいています!
ふっくら米粉パンを夢見て
最後に成功してらっしゃる方のレシピをご紹介しておきます。私の失敗例よりは余程参考になりますよ!涙!
- お子さん用に小さいロールパンに成形してらっしゃいます。シンプル材料なのに美味しそう! グルテンフリー☆HB使用の米粉白パン!
- コーンスターチを使用している例。パウンド型で扱いやすそう。 グルテンフリー★簡単米粉食パン