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にかいらま

にかいらま

2016年から完全?分離の二世帯住宅に住んでいます。

二世帯住宅の相続税対策:小規模宅地等の特例の適用パターン解説

お金のこと

小規模宅地等の特例

二世帯住宅で相続税が安くなる。それが「小規模宅地等の特例」です。

普通に土地を相続するより大幅に節税になるので、ご両親所有の土地で家を建てる人・土地代はご両親が出すという人は絶対にチェックしておきましょう。

  • 小規模宅地とはどんな土地か
  • 小規模宅地等の特例で相続税がどう安くなるのか
  • 小規模宅地等の特例が適用される・されないパターン
  • 二世帯住宅を建てるときのポイント
  • 小規模宅地等の特例に必要な手続き

小規模宅地等の特例…って何のこと?

簡単にいえば、同居の親が住んでた土地の相続税が安くなる特例です

小規模宅地等の特例

小規模宅地とは何か

敷地面積のうち330㎡までの広さのこと。

小規模住宅用地

もとの敷地面積の大小は関係なく、すべての土地の「330㎡まで」が小規模宅地です。

200㎡の土地なら全部対象、400 ㎡の土地なら330㎡が対象、70㎡は対象外。

特別な土地じゃないと該当しないんじゃ…?そんなことはなく、誰にでも当てはまる可能性があるのです。

小規模宅地の特例で相続税はいくら安くなる?

相続税の課税価格が80%減額されます。

例えば2,000万円の土地評価額(課税価格)であれば、2,000万×0.8=1,600万が減額。課税価格400万円として贈与税が計算されます。

相続税の額は財産総額や相続人の数で決まるので一概にいくら安くなる、とは言えません。ただ土地が8割減額になるのは非常に大きいです。

参考までに…相続税の計算方法

相続税の計算方法

  1. 遺産の課税価格の合計から、基礎控除(3,000万+相続する人数×600万)を引く
  2. 基礎控除を引いた額を法定相続人に仮分配し、取得金額を出す
  3. 取得金額×税率から控除額を引き、合算し相続税総額を出す
  4. 相続税総額を相続人に分配する

例)課税価格合計5,000万を子1人が相続する場合

課税価格合計5,000万-基礎控除3,600万=取得額1,400万 取得額1,400万×税率15%-控除50万=相続税160万

※小規模宅地等の特例を使うと課税価格5,000万が8割減し1,000万で計算されます。非課税です。

例)課税価格合計3,000万を子1人が相続する場合

課税価格合計3,000万-基礎控除3,600万=取得額0円 取得額0円=相続税0円

※小規模宅地等の特例を使うまでもなく非課税。

取得金額税率控除額
1,000万円以下10%-
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円以上55%7,200万円

※この計算方法は簡略化したものです。ご家庭の状況によって当てはまらないケースもございます。相続税の計算は複雑ですので、もし正確にお知りになりたい場合は国税庁サイトをご覧になるか、国税局電話相談センターに問い合わせていただくと間違いありません。

課税価格が安くなると100万単位で税額が変わることも。バカにできません。

なぜ二世帯住宅が得なのか?特例が適用される条件

同居が特例の条件なので、二世帯住宅はお得です。

特例を受けられる条件は

  • 土地は親が所有していた(登記上の所有権者)
  • 相続人は配偶者か同居の親族
  • 親と子(相続人)が同居している
  • 区分登記していない二世帯住宅である

小規模宅地等の特例の条件

一番多いであろう「親子の相続」で説明していきます。もちろん「夫婦」の相続でも当てはまります。夫婦間なら同居していなくても適用されます。子が別の土地で家を建てていたらこの特例は受けられません。

暮らしを独立させつつ「同居」として節税できるのが二世帯住宅なんですね!

※住んでいた土地(居住用宅地)の他に、事業用の土地、貸付事業用の土地にも特例が適用されます。対象の相続人も「亡くなった方に同居相続人がいないうえで、自己所有の家がない独身の親族」も対象になりますが、レアケースのためここでは詳しい解説は省きます。

二世帯住宅で小規模宅地等の特例が使えるパターン

被相続人(亡くなった方)を父親、相続人(相続を受ける人)を子としてご説明します。

パッと見たい方は以下の表をご覧ください。

住み方小規模宅地等の特例
完全同居
一部共有
完全分離(区分登記なし)
完全分離(区分登記あり)
隣居

完全同居・一部共有は適用できる

小規模宅地等の特例 同居 一部共有

完全同居・一部共有の二世帯住宅は特例対象です。

父親の持っていた土地の敷地面積が減額されます。建物の共有の有無は関係なく、父親が住んでいた建物ならOKです。

区分登記していない完全分離

小規模宅地等の特例 完全分離

完全分離は区分登記していなければ対象です。

父親所有の土地に分離型二世帯住宅を建てても、1棟ぶんの敷地面積すべてが適用されます。

以前は構造上区切られている住宅(完全分離、行き来できないタイプ含む)は対象外でしたが、税制改正により平成26年1月1日以降は適用できることになりました。

※区分登記とは、登記簿上の敷地面積・建物面積を分けて登記していること。親世帯と子世帯それぞれ○㎡と、別の土地建物である旨の登記内容です。

特別なことはなく、1棟の建物として二世帯住宅に住んでいれば小規模宅地等の特例が受けられます。

二世帯住宅で小規模宅地の特例が使えないパターン

完全分離で区分登記をしている

小規模宅地等の特例 区分登記

完全分離かつ区分登記にしている場合は特例が適用されません。

実質的に土地建物が分割されており、同居とみなされません。父親が土地を所有していたとしても該当しないため注意が必要です。

隣居にしている

小規模宅地等の特例 隣居

隣居は同居ではないため特例が適用されません。

同じ敷地に2棟の建物がある隣居は小規模宅地等の特例を使えません。

「同じ建物に住んでいる」とみなされるかどうかが重要です。

小規模宅地等の特例Q&A

土地を持分共有しているときは?

小規模宅地等の特例 持分共有

土地を共有している場合は持分に応じて適用されます。

父親の持分のみが相続されるので、評価額2,000万円のうち持分1/2なら1,000万円が適用対象です。

建物を持分共有している・所有していないときは?

小規模宅地等の特例 建物の共有

建物の持分割合は関係なく住んでいたかどうかで判断されます。

父親が建物を所有していない、持分共有にしていたとしても生前居住していれば特例の対象になります。土地を100%所有していたら敷地面積すべてOKです。

相続人が複数いるときは?

小規模宅地等の特例 相続人が複数

相続割合に応じて配分、適用されます。

2,000万の土地評価額で、妻1/2・子1/2に分割して相続する場合。妻(配偶者)と子(同居している)のどちらも特例にあてはまれば、それぞれ1,000万ずつ特例対象になります。別居の親族には適用されません。

親が老人ホームに入っていたら?

小規模宅地等の特例 老人介護施設

要介護・要支援認定を受け老人ホームなどに入っていた場合は適用されます。

同居していない理由が老人ホーム、特養老人ホーム、介護老人保健施設などに入所していたことであれば特例対象になります。ただし部屋が空いた後、ほかの誰かが住んでいたら該当しません。

最近生前贈与された土地なんだけど…

小規模宅地等の特例 死亡前3年以内の贈与

死亡前3年以内の贈与には相続税がかかりますが、小規模宅地等の特例は使えません。

父親が亡くなる前、3年以内に土地を生前贈与を受けていたら。亡くなったときに土地の相続税がかかるしくみになっています。この場合は特例対象にならないため土地の贈与はしないほうが得だと言えます。

また、相続時精算課税制度を使って贈与した土地も特例は使えません。

相続時精算課税制度とは「2,500万円までは贈与税非課税」「贈与者が亡くなったとき贈与分に相続税をかける」という、先に贈与しておいたものにあとから相続税をかける精度。使いようによっては贈与税が節税できますが、ちょっと癖のある制度です。

二世帯住宅で小規模宅地等の特例を使うポイント

  • 小規模宅地等の特例は相続時の土地評価額が8割減額される
  • 土地の所有権を親にすると相続税対策になる
  • 特例を使うなら「完全同居、一部共有、区分登記しない完全分離」

親の土地に二世帯住宅を建てるなら、そのままでOK。区分登記や隣居のかたちをとらなければ小規模宅地等の特例の対象です。

新たに土地を買うならお金の出し方を考えてみましょう。親が土地代を出し、所有者になることで相続税が安くなります。

相続税を考えて二世帯住宅を建てるなら、「土地は親名義」「建物は区分登記しない」がポイントです。

特例のために所有権を変更するときの注意点

すでに土地がある場合、特例のために所有権を変更することがあるかもしれません。

しかし所有権移転登記をおこなうと、新たに所有権を得た側が贈与を受けたとみなされ、贈与税がかかる可能性があります。

贈与税は贈与額110万円を超えたら発生するので、相続税と天秤にかけて判断する必要がありそうです。ここまでくると税理士に相談したほうが安心。

自治体主催の無料相談や法テラスに相談してみてもいいですね。

小規模宅地の特例の手続き方法

小規模宅地等の特例を受けるためには相続税の申告書に「特例を受ける」旨を記載します。必要書類は以下のようなものです。

  • 被相続人(亡くなった人)の相続人が確認できる戸籍謄本
  • 遺言書の写しまたは遺産分割協議書の写し
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 住民票の写し

親の土地で二世帯住宅を建てるなら必須の制度!8割も減額して計算されること、よく覚えておきたいですね。